質疑応答
臨床化学 生物試料の凍結融解時の留意点
上村 八尋
1
,
河合 忠
2,3
1国際試薬株式会社
2国際臨床病理センター
3自治医科大学
キーワード:
凍結保存方法
,
急速凍結
,
急速融解
,
融解後の濃度勾配
Keyword:
凍結保存方法
,
急速凍結
,
急速融解
,
融解後の濃度勾配
pp.1046-1047
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100974
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Q
生物試料の凍結融解時の留意点について,お教え下さい.(東京都・N生)
A
1.はじめに
臨床検査の精度管理に不可欠なコントロール血清や標準品には,凍結乾燥品と凍結品がある.前者は安定性に優れているが,製造時の分注誤差や使用時の溶解操作でのピペット誤差などによるバイアル間差の生ずる頻度が高くなる.凍結品の方がバイアル間差は少ないが,購入後の保存や融解方法により誤差の生じる可能性がある.同様な問題点は,患者検体を凍結保存した後の測定にも起こりうる.今回は,通常見過ごされがちな生物試料の凍結保存における留意点についてまとめた.
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