今月の主題 アルコールと臨床検査
各論
アルコール性肝障害の病理学的診断―病型分類と問題点
中野 雅行
1
Masayuki NAKANO
1
1国立千葉病院研究検査科
キーワード:
アルコール性肝障害
,
アルコール性肝炎
,
アルコール性肝線維症
,
アルコール性肝硬変
Keyword:
アルコール性肝障害
,
アルコール性肝炎
,
アルコール性肝線維症
,
アルコール性肝硬変
pp.632-637
発行日 2003年6月15日
Published Date 2003/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100943
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〔SUMMARY〕 アルコール性肝障害の組織診断は,“肝細胞の変化”と“間葉系の変化(線維化)”が独立して生じ,それを指標にするのがポイントである.アルコール性肝炎はマロリー体と多核好中球という特徴ある所見が基準であるが,肝細胞の変性と線維化でも診断される.肝細胞周囲線維化から肝硬変への進展,断酒による線維化の改善についても説明した.最近注目されているNASH(nonalcoholic steatohepatitis)の診断についても触れた.
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