今月の主題 アルコールと臨床検査
総説
アルコール性肝障害の病型分類とその診断基準
野村 文夫
1
Fumio NOMURA
1
1千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学
キーワード:
アルコール性肝障害
,
γ-GTP
,
CDT
Keyword:
アルコール性肝障害
,
γ-GTP
,
CDT
pp.573-578
発行日 2003年6月15日
Published Date 2003/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100935
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〔SUMMARY〕 わが国のアルコール性肝障害は依然として増加傾向にある.アルコール性肝障害の診断においては,飲酒歴と断酒後のGOT(AST),γ-GTPの変化をみることが重要である.基本病型は,脂肪肝,アルコール性肝線維症,アルコール性肝炎,肝硬変である.一部の症例ではC型肝炎ウイルス(HCV)の関与もあるが,大酒家の肝硬変の約8割がアルコール単独によると考えられる.予後不良な重症アルコール性肝炎にも留意すべきである.
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