今月の表紙 細胞診:感染と細胞所見・11
虫卵
市川 美雄
1
,
海野 みちる
1
,
坂本 穆彦
2
Yoshio ICHIKAWA
1
,
Michiru UMINO
1
,
Atsuhiko SAKAMOTO
2
1杏林大学医学部附属病院病院病理部
2杏林大学医学部病理学教室
pp.1212-1214
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100768
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
寄生虫感染は,一般的に先進国に少なく,発展途上国に多くみられる.わが国でも,経済発展・農業形態の変化・上下水道の整備・医療と衛生の情報浸透などにより寄生虫症は減少している.しかし,近年では,海外での感染・海外の寄生虫感染者の入国による感染源の増加・輸入生鮮食品の増加による感染・グルメ嗜好による魚や肉の生食による感染・ペットブームによる動物の寄生虫による感染など,従来とは異なった感染経路がみられるようになった.
寄生虫感染の検査としては,塗抹標本による虫体や虫卵の検出・免疫学的診断・DNA診断などが挙げられ,なかでも虫卵検出は蠕虫感染に際し,診断を確定するうえで重要である.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.