今月の主題 皮膚科と臨床検査
各論
皮膚細菌感染症の検査
山崎 修
1
Osamu YAMASAKI
1
1岡山大学大学院皮膚粘膜結合織学
キーワード:
黄色ブドウ球菌
,
レンサ球菌
,
細菌毒素
,
分子疫学的解析
Keyword:
黄色ブドウ球菌
,
レンサ球菌
,
細菌毒素
,
分子疫学的解析
pp.875-878
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100683
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皮膚科診療で,日常遭遇する感染症の起炎菌は黄色ブドウ球菌とレンサ球菌が大半である.黄色ブドウ球菌による感染症には直接侵襲による感染症と毒素関連疾患とがある.レンサ球菌による皮膚感染症は比較的重篤な場合が多い.現在検査部に依頼する検査で,皮膚科医は分離菌と薬剤感受性検査の情報を得ることができる.また疾患によっては免疫学的検査,遺伝子検査,共焦点レーザー顕微鏡,フローサイトメトリー法など,皮膚細菌感染症における病原因子やその病態の把握につながる検査も施行している.さらにMLST解析,パルスフィールドゲル電気泳動など新しい分子疫学的解析も今後利用されるであろう.皮膚科領域の細菌感染症の分類,分離菌について概説し,一般検査以外の検査について示した.〔臨床検査 50:875-878,2006〕
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