今月の主題 ホルマリン固定パラフィン包埋標本からどこまで遺伝子検索は可能か?
総説
ホルマリン固定パラフィン包埋標本からmRNAはどこまで抽出可能で検索可能か?
久岡 正典
1
Masanori HISAOKA
1
1産業医科大学医学部第1病理学
キーワード:
RNA
,
ホルマリン固定パラフィン包埋組織
,
RT-PCR
Keyword:
RNA
,
ホルマリン固定パラフィン包埋組織
,
RT-PCR
pp.731-735
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100661
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mRNAを含むRNAは分解されやすいデリケートな分子であるために,病理検体に代表されるホルマリン固定パラフィン包埋組織を用いて解析することは困難であると一般に考えられてきた.しかし検索が進むにつれ,ホルマリン固定パラフィン包埋組織にもある程度のRNAが残存しており,それを抽出して解析できることがわかってきた.
本稿ではホルマリン固定パラフィン包埋組織におけるRNAの特徴と,一般の臨床検査施設でも実施可能なRNAの抽出法と解析法とについて解説する.〔臨床検査 50:731-735,2006〕
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