今月の主題 血管超音波検査
動脈疾患
断層像とドプラ法を用いた血管の狭窄と閉塞の評価法
金田 智
1
Satoshi KANEDA
1
1東京都済生会中央病院放射線科
キーワード:
超音波検査
,
動脈狭窄
,
NASCET法
Keyword:
超音波検査
,
動脈狭窄
,
NASCET法
pp.279-284
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100445
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狭窄病変は血管内腔の狭小化と血流速度の増加,閉塞は内腔と血流信号の消失から判断する.評価に当たっては治療法の選択に結びつく情報を得ることが重要である.内頸動脈病変では血栓内膜摘除術の適応を決めるために内頸動脈遠位の径に対する狭窄率(NASCET法)で計測する.また狭窄部の最高血流速度が200cm/secを超える場合にはNASCET 70%以上の狭窄と判断する根拠となる.一方,下肢動脈の場合は狭窄率よりも病変の長さが重要である.腸骨動脈から膝窩動脈までの部位で,高度狭窄または閉塞の長さが3~5cmと短ければ経皮経管血管形成術(PTA)の適応,10cmを超える場合は外科的手術の適応と,とりあえず憶えておくとよい.〔臨床検査 51:279-284,2007〕
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