今月の主題 乳癌と臨床検査
総説
乳癌診療における細胞診の意義と限界
黒住 昌史
1
Masafumi KUROZUMI
1
1埼玉県立がんセンター病理科
キーワード:
穿刺吸引細胞診
,
針生検
,
吸引式針生検
,
円筒針生検
,
乳癌
Keyword:
穿刺吸引細胞診
,
針生検
,
吸引式針生検
,
円筒針生検
,
乳癌
pp.30-34
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100396
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穿刺吸引細胞診(FNAB)は乳癌の有用な治療前診断法として長く認められてきた.しかし,最近になってFNABに替わる診断法として針生検が広く行われるようになって,FNABと針生検との使い分けが模索されている.現在では治療前診断法として針生検は必須になり,組織診断ばかりではなくホルモンレセプターやHER2状況も検索されている.一方,FNABはspecificityの高いことが評価されており,「癌でない」という除外診断法としての有用性が強調されている.今後は理学所見,画像所見とFNABを組み合わせたtriple testが乳癌検診の標準的な方法になると思われる.〔臨床検査 51:30-34,2007〕
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