今月の主題 乳癌と臨床検査
各論
HER2
梅村 しのぶ
1
Shinobu UMEMURA
1
1東海大学医学部基盤診療学系病理診断学
キーワード:
HER2遺伝子増幅
,
HER2蛋白過剰発現
,
抗HER2抗体療法
Keyword:
HER2遺伝子増幅
,
HER2蛋白過剰発現
,
抗HER2抗体療法
pp.35-39
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100397
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HER2検査は,抗HER2抗体療法(trastuzumab)適応決定に必須である.近年,種々の化学療法,ホルモン療法剤との併用効果や,原発性乳癌に対する有効性などが報告され,その臨床的重要性が増してきている.
FISH法はIHC法に比較して,より厳密な精度管理が必要であるが,結果や評価の再現性は良好である.IHC法は,使用抗体の特徴をよく理解して利用することが重要である.また,いずれの方法においても,組織化学における基本的な留意点,すなわち組織の固定や標本作製,染色方法においては前処理の過熱温度や時間,反応温度や時間などが重要である.また,現在わが国においては,保険収載されていないが,CISH法が最近注目されており紹介する.〔臨床検査 51:35-39,2007〕
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