特集 臨床検査のための情報処理技術の進歩
4章 臨床検査情報の収集とデータマイニング
3. データマイニングの事例
6)フラクタル次元解析
丹羽 欣正
1
Yoshimasa NIWA
1
1奈良県立医科大学病院中央臨床検査部
キーワード:
血液細胞画像解析
,
フラクタル次元
,
リンパ球
,
クロマチン構造
,
異型性数値評価
Keyword:
血液細胞画像解析
,
フラクタル次元
,
リンパ球
,
クロマチン構造
,
異型性数値評価
pp.1495-1500
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100331
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フラクタル次元とは
フラクタルとは特徴的な長さを持たないような図形,構造,現象などの総称で,自己相似性(ある物体をどんなに細かく分割してみても,元の形と同じものが現れる)の性質を持つ.フラクタルの性質を持つものは複雑な地形など自然界にも多数存在するが,特に生物学的複雑さに,より多く認められることが知られている.このフラクタル図形を定量的に表す尺度がフラクタル次元である.
フラクタル次元は一次元である“線”から二次元である“平面”に至る曲線(パターン)の複雑さを数値的に表現したもので,限りなく細かい構造を持ち,小数点で表す次元である1).
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