今月の主題 キャピラリー電気泳動法
総説
キャピラリー電気泳動法により得られるエレクトロフェログラムの標準化
廣川 健
1
,
育田 夏樹
1
Takeshi HIROKAWA
1
,
Natsuki IKUTA
1
1広島大学大学院工学研究科物質化学システム専攻応用化学講座応用分析化学
キーワード:
キャピラリー電気泳動法
,
キャピラリーゾーン電気泳動法
,
標準化
,
ミセル動電クロマトグラフィー電位勾配の緩和効果
,
温度係数法
Keyword:
キャピラリー電気泳動法
,
キャピラリーゾーン電気泳動法
,
標準化
,
ミセル動電クロマトグラフィー電位勾配の緩和効果
,
温度係数法
pp.949-959
発行日 2005年9月15日
Published Date 2005/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100243
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〔SUMMARY〕 キャピラリー電気泳動法は迅速かつ高分離能でバイオ関連試料・環境試料などの分析に広く利用されているが,データの標準化という面で分光分析法など他の分析法に較べ立ち後れている.その主な理由は,得られるエレクトロフェログラムの泳動時間(定性指標)がハードウエアに依存するためである.われわれは,キャピラリーゾーン電気泳動法では泳動時間の代わりに基準温度での実効移動度を,ミセル動電クロマトグラフィーでは容量比を用いることにより,支持電解液が同じであれば,異なる実験条件であっても比較可能なフェログラムが得られることを明らかにした.本稿では,このような標準化法の概要と応用例について紹介する.〔臨床検査 49:949-959,2005〕
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