Japanese
English
今月の主題 感染症検査における境界値の取り扱い方
話題
薬効評価におけるPK-PDパラメータの境界値とは
Interpretation of PK-PD parameters : the index of antimicrobial efficacy
鈴木 小夜
1
,
木津 純子
2
Sayo SUZUKI
1
,
Junko KIZU
2
1慶應義塾大学薬学部医療薬学センター
2慶應義塾大学薬学部実務薬学講座
キーワード:
PK-PD
,
薬物血中濃度
,
MIC
Keyword:
PK-PD
,
薬物血中濃度
,
MIC
pp.422-427
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102986
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1.PK-PD解析とは
PK-PD解析は,薬物の体内での動きや薬効評価に臨床薬理学理論を利用したものである.薬を投与した後の体内薬物濃度(血中濃度など)の変化を記述する薬物体内動態学(pharmacokinetics)と,体内薬物濃度と薬理反応の強さとの関係を示す薬力学(pharmacodynamics)を統合して定量的に薬効を評価するPK-PD解析は薬物治療に科学的根拠を提供する.薬効と薬物濃度の関係をin vitroあるいは動物実験で評価できる抗菌薬の領域では特にPK-PD解析の臨床応用が進んでおり,実際に重症感染症患者において,PK-PD解析に基づいて投与設計した患者では非実施患者に比べて無効症例数(%)や死亡症例数(%)が低下し,平均入院数の短縮が報告されている1).
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.