厚生行政展望
診療報酬点数改定—各論・病院と診療所の連携
厚生行政研究会
pp.550-551
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903769
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今回の改定では患者の大病院指向是正のために,病院における外来診察料の削減および診療所の外来機能の強化が行われた.言い換えれば病院経営の外来依存をあきらめてもらうための大幅な外来診療点数の削減である.病院および診療所の機能・特質に応じた評価を行うという理由で行われた,甲表病院の初診料・再診療の引き下げ,総合病院における初診料・再診料の各科毎算定の廃止,200床以上の病院における特定疾患療養指導料の算定不可等の施策がその主な内容である.
一方,診療所は病院との連携強化が唱われ,診察料および指導料の大幅なアップがなされた.診療所の外来機能を強化するために診療情報提供料や開放型病院共同指導料等の点数もあわせてアップされた.しかし,このような方法で病院と診療所の連携強化は果たしてうまくいくのであろうか.今回は診療報酬における病院と診療所の連携に関する項目について問題点を明らかにすると共に,今後の在り方について検討を行う.
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