特集 食事運搬
食事の運搬と病院の建築計画
伊藤 誠
1
,
大場 則夫
2
,
西野 範夫
3
,
野村 東太
4
1千葉大学
2共同建築設計事務所
3田中建築事務所
4横浜国立大学
pp.15-20
発行日 1965年6月1日
Published Date 1965/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202587
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1.患者が食事をする場所
——病棟内の食堂について——
食事の運搬に関連してまず問題になるのは,入院患者が3度の食事をどこでとるかということであろう。普通には寝ていることを原則とする生活であってみれば,当然ベッドの上もしくはベッドのわきでたべるのが常識とされ,じじつ大部分の病院でもそのようにしているのが現状である。すなわち,食事を各人のまくらもとにまで運ばなければならないのが病院給食に限られた特殊条件であるといえる。
病院サービスの向上をねがうひとつの目標として,よくホテルがひきあいに出されるが,一部にルームサービスのような制度こそあれ,一般には食堂まで利用者が出向いてくれるホテルとそうはできない病院とでは,この点が著しく異なっている。
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