特集 病院の外来—増やすか減らすか
病院の外来—増やすか減らすか—地域医療支援病院を目指したある民間病院の挑戦
川西 秀徳
1,2
1前・浦添総合病院
2現・聖隷三方原病院
pp.388-393
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903532
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浦添総合病院は,昭和56年に開業し浦添市の中核病院として急性期医療中心に診療,また関連施設として健診センター,介護老人保健施設,訪問看護ステーション,在宅介護支援センター,ヘルパーステーションを有し予防・介護・福祉の面でも同様に地域貢献してきた.平成11年より地域医療支援病院を目指し1日1,100〜1,200人いた外来患者さんを開業医を中心に「かかりつけ医」として紹介し,平成13年10月には1日平均外来患者数335人まで減少した.現在入院医療,救急外来,段階的紹介型予約制専門外来の導入,紹介による検査,手術などを中心とした診療を行っている.平成13年3月1日,急性期特定病院ならびに平成13年6月18日,地域医療支援病院の認定を取得した.
今,外来業務にも医療の質が問われているが,その業務の中での問題点としては,①長い外来待ちと非常に短い診察,すなわち質よりも量をこなすということ,②医師の過剰診察量による疲労困憊と入院患者ケアへの質の低下,③ナースも同じく疲労困憊と退職者増加による質の低下,さらにこれらはいずれも医療過誤の要因にもなる.当院の外来部スタッフは正看護師の外来部長をトップに外来診療スタッフ31名,外来事務職スタッフ47.5名,総計79.5名であり,外来事務職スタッフの80%近くは派遣スタッフで構成されている.
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