特集 "淘汰"の時代を勝ち抜く民間病院
環境変化に対する民間病院のこれからの対応と挑戦
橋本 寿
1
Hisashi HASHIMOTO
1
1社会福祉・医療事業団企画指導部医療経営指導室
pp.1120-1125
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209725
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はじめに
わが国では,医療供給体制において公私二分して考えられることが多い.しかし,その区分は必ずしも明確ではない.
それは,わが国の病院が福祉・教育・研究あるいは企業内福利厚生といったいろいろな意図のもとに,それぞれの時代背景を背負い,それぞれに異なった使命のもとに創設され,存続してきていることに起因する.現在,厚生省の統計上の分類では,表1のとおり開設者が24区分に分けられており,制度的なことに関しては,通常,「18国民健康保険組合」から上と,「19公益法人」から下で公私に区分して議論されている.しかし,国公立病院と私立病院あるいは公的病院と私的病院というように,区分の表示もあいまいである.また,経営のことに関連しては,国立病院,自治体病院あるいは民間病院というように,それぞれに共通の問題をかかえるグループに区分して考えていくという傾向がある.
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