琉球弧から・5
美しのジパング「琉球」
天願 勇
pp.471
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903287
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□「ちゅらさん」
21世紀のNHK朝ドラ第一弾が放映された.戦争のない平和な新世紀を願ってやまない沖縄と東京を舞台に,沖縄の人と文化と自然の魅力を,沖縄の大家族の力強い絆のなかで描く.太陽のように熱く,元気一杯なドラマ「ちゅらさん」は「美しい」という形容詞で,ヒロイン古波蔵恵里の「心と生き方」にふさわしい言葉である.
物語は沖縄本土復帰の年から,八重山諸島の小浜島を舞台に始まる.ヒロインは看護婦として波瀾万丈の半生を送るなか,人々の心に「南の島の潤い」を与えていく物語で,医師の夫とともに,心のケアを大切にする医療活動を展開してゆく.ヒロインが生まれた年,1972年,沖縄ではドルは円に,車は右通行から左通行に変わり,佐藤栄作総理大臣(当時)は「沖縄の日本復帰を実現しなければ,日本の戦後は終わらない」と宣言した.
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