特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅳ.検体搬送システム
3. 各施設からのレポート
2)島根医科大学附属病院
野津 吉友
1
,
遠藤 治郎
2
Yoshitomo NOTSU
1
,
Jiro ENDO
2
1島根医科大学附属病院中央検査部
2島根医科大学医学部臨床検査医学講座
pp.163-166
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901757
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はじめに
島根医科大学中央検査部では,1988年から自動分析装置に検体自動前処理装置を組み込んだ分注・測定装置接続併用形式システムの開発,運用を行ってきた.このシステムを導入している検査部門は,生化学・免疫化学的検査部門と,血液学的検査部門である.検体自動前処理システムを運用するうえで掲げた目標は,採血管本数を減少させて患者の不快感を軽減すること,検体前処理工程の時間短縮を図ること,より安全な検査環境を確保すること,である.目標を達成するために,検体前処理作業は遠心分離を除く次の工程が自動化された.①検体自動移動,②検体有無の認識,③採血管(親検体)のバーコード読み取り,④分注試験管(子検体)に親検体と同一のバーコードの作製,貼付,⑤抜栓,⑥血清量過不足の判定,⑦親検体から子検体への血清分注,⑧子検体から孫検体への小分け分注(機器分注),⑨汎用および専用分析装置への親検体輸送である.ここでは生化学搬送・自動分析システムを紹介する.
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