特集 改革期の療養型病床群
医療保険下における療養型病床群の位置付けと役割
天本 宏
1
1医療法人天翁会
pp.843-845
発行日 2000年10月1日
Published Date 2000/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903100
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従来の医療目的,目標の転換を
社会サービスの発展を考えるには常に社会サービスの基本目標の確認をおろそかにすべきではない.高齢社会において自助努力,医療努力にもかかわらず治癒困難,障害が発生するのは,例外的事例ではなくこれらの努力にも限界があることを社会的に確認する時期にきた.そしてこの限界の認識とともに医療の目標の確認,再構築の必要性が生じてきたことも認識すべきである.
医療保険下における療養型病床群の位置付けと役割を論じるには介護保険適用の療養型病床群のこと,一般病院のこと,そして社会サービス全体像においてのそれぞれの施設・病院の目的・目標を明確にしていかないと機能の分担はできない.本稿においては高齢者医療・ケアの視点でこれからの医療・ケアの目的・目標転換の必要性について論じ,そしてその転換に応じた病床区分について私論を述べてみたい.
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