特集 中小病院—次世紀への挑戦
民間中小病院の歴史的考察
加藤 尚子
1
,
長谷川 敏彦
2
1国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科
2国立医療・病院管理研究所医療政策研究部
pp.402-406
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902994
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日本の病院医療の特徴の一つとして上げられるのは,民間病院が数のうえで多数を占めること,またそれらの病院の多くが中小規模なことである(図1).医療関係者にも一般の人々にも,「民間病院=中小病院」1)というイメージがあるのではないだろうか.この民間中小病院のイメージは,歴史的に形成されたものだ.
本稿ではこのイメージを追って,民間中小病院の歴史的な歩みを再編し,それを福岡県下の民間病院の実証研究によって検証する.そして,民間中小病院の今日までの発展プロセスの特徴と今後の方向性を考察する.本稿のタイトルに示した歴史的考察とは,病院の過去を振り返ることで現在を,ひいては未来までを眺める試みである.
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