特集 病院の危機管理
災害・大事故と病院のリスクマネジメント
石原 哲
1
1誠和会白鬚橋病院
pp.126-131
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902918
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リスクについて考える
災害拠点病院の指定がなくとも,病院は災害・大事故発生時には地域災害医療の拠点となる宿命を負わされている.個々の病院における「災害・大事故に対応し得るリスクマネジメント」を考える時,地域の災害医療体制のあり方をどうするかというテーマと切っても切り離せないことに気付く.
災害発生に伴って病院のポジショニングは劇的に変わる.地域における医療ニーズが最高潮に達する一方で,車は使えず,被災者の移動可能範囲は極端に狭められる.病院が医療継続しているかどうかは地域住民にとって文字どおり命の懸かった大問題である.
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