連載 院内感染対策・6
東京大学医学部附属病院分院の院内感染対策—2.感染防止と医療チームの協力体制の重要性について
荒野 敬子
1
,
加藤 良樹
2
,
山本 健二
3
1前:東京大学医学部附属病院分院インフェクションコントロール(ICN)
2前:東京大学医学部附属病院
3前:東京大学医学部細菌血清検査室
pp.1172-1174
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902885
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院内感染対策には,組織化された委員会の設置と実践活動の重要性を示唆されて久しい.その意味で,1983年から開催されている「東八幡平シンポジウム」1)の存在の意義は大きい.また,1996年,小林による「厚生科学研究調査」の報告2)には,わが国における「感染対策委員会をもつ病院は445回答中414施設で93%.活動状況として十分機能していると答えた施設は,409回答中93施設で22.7%であった」とある.この結果より,委員会はあるが機能に問題がある施設の多いことが示されている.当院は病床数250床と規模は大きくないが,それゆえの利点と思われる情報の早期伝達,対策の早さを目指し実践活動を行ってきた.その活動を紹介し,さらなる躍進のための課題を検討する.
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