特別寄稿 マネージドケアと米国医療の変容
8.マネージドケアの今後(その2)
田村 誠
1
1国際医療福祉大学医療経営管理学科
pp.442-449
発行日 1999年5月1日
Published Date 1999/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902701
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マネージドケアの特性の活用
1.公的医療保障へのいっそうの漫透(メディケアおよびメディケイド)
ここまで論じてきたのは,大半が民間医療保障分野に導入されたマネージドケアに関してである.ところが,マネージドケアは公的医療保障分野(メディケア,メディケイド)でも古くから導入されており,そして近年,民間医療保障分野においてマネージドケアが急速に浸透したのに歩調を合わせるかのように,急速に拡大しつつある.そして,政府(連邦政府,州政府)がマネージドケアをメディケア,メディケイドの医療費抑制策の切り札にしようと考えていることもあり,今後ますます公的医療保障分野におけるマネージドケアの成長が確実視されている.
公的医療保険が確立されているわが国においてマネージドケアを導入する際には,このメディケア,メディケイドにおけるマネージドケアの導入の仕組みが参考になると筆者は考える.
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