特集 問われる事務(部・局)長の経営能力
事務長からみた経営管理上の問題点
各部署の機能強化と有機的組織への脱皮
山下 昭雄
1
1杏雲堂病院
pp.1099-1101
発行日 1997年12月1日
Published Date 1997/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902280
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はじめに
病院経営と管理について記述するに当たり,病院勤務—筋約40年の筆者の就職前後の病院の状況を振り返ってみたい.
就職は1958年8月で,日本の医療界に3基準(基準看護,基準給食,基準寝具)が医療法により施行され3年経過した年であった.前年(1957年)に薬価基準制度がスタートし,医療保険で使用できる「品目表」と償還される「価格表」とに基づいた,保険医療機関による薬剤供給が一般的となった.レセプトでの1点単価10円,償還請求が全国的に拡大し,保険診療が自由診療に取って代わり健康保険による受診が一般的となった.かくて諸々の公的保険制度が整備されはじめた時代に始まり,今日に至る病院経営と管理の現在と今後について考えてみる.
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