特集 問われる事務(部・局)長の経営能力
病院事務長に何を期待するか
健育会におけるマネージング・ディレクター制
竹川 節男
1
1医療法人社団健育会
pp.1088-1090
発行日 1997年12月1日
Published Date 1997/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902275
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「マネージング・ディレクター制」誕生の経緯
いうまでもなく,現行法制下では病院の管理者である病院長ばかりか,医療法人の理事長も特例を除いて医師であることが求められている.病院長は,医療現場における「医療の質の責任者」であるから当然医師でなくてはならないが,一事業体である病院あるいは医療法人の「経営責任者」である理事長が,医療のプロである医師でなくてはならないということにはいささか疑問が残る.
現在,日本の大多数の病院経営者は,この現行法制に則り「医師としての機能・役割」と「経営者の機能・役割」を同時に担っている.しかし,実際は「医師としての機能・役割」が意識の大部分を占め,「経営者の機能・役割」は片手間になってきたといっても過言ではない.その結果として,赤字経営を余儀なくされている病院や,果ては倒産に追い込まれた病院がいかに多いことか.
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