連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第34回
韓国の病院見聞録
筧 淳夫
1
1国立医療・病院管理研究所施設計画研究部
pp.744-749
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902188
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はじめに
日本に最も近い隣国である大韓民国(韓国)の医療施設を勉強するツアーが,(社)日本病院会と(社)日本医療福祉建築協会の共同企画により,昨年(1996年)の10月9日から13日にかけての4泊5日のスケジュールで実施されました.今回のツアーは韓国の医療・保険システムの概要を把握することを第1の目的として掲げ,第2の目的として,日本と韓国の医療にかかわる人々の交流を図ることを考えたものでした.そのため,今回のツアーは日本医療福祉建築協会と日本病院会との共同企画として実施され,韓国側の窓口としては,大韓病院協会,韓国病院建築学会,そして韓国保健医療管理研究院の方々と連絡を取り合いながら交流を深めることとなったのです.限られた視察では知ることのできない韓国の病院の様子を勉強するために,4つの大規模な病院の視察を終えた後,最終日にはこれらの方々とセミナーを開催し,今回のツアーを閉めるにふさわしい機会を持つことができました.
ツアーの参加者は21名に及び,当初想定していた人数を大きく上回りました.二つの団体の共同企画でもあったため,医師,看護婦,その他病院職員,建築関係者など他職種の方々の参加がみられ,お互いの専門知識を交流することによる刺激も多々ありました.本稿はこれらの方々の書かれたレポートを一部引用しながら,韓国の病院の現状について,その一端をご紹介します.
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