特集 病院経営における多角化戦略
わが国における病院の事業展開
フィットネスクラブ
北出 俊一
1
1医療法人黎明会
pp.711-713
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902177
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
政府の医療費抑制策のもとに病院の経営が難しくなり,多角経営によりその補完目的にそれまでやっていた企業検診と人間ドックとを独立させて健診センターとし,それにフィットネスクラブ(以下,FCとする)を併設した.以来4年間経過してその経営内容をみると,検診部門はそれなりの利益を上げているが,FCは病院の経営感覚と違うところがあり,苦労を強いられている.私は始めから多少の覚悟はしていたが,このテーマを与えられたのを機会にFCの設立目的,経緯,現況を述べて諸賢のご批判,ご指導をいただきたい.
なおこの4年間FCを経営した経験から,これからの医療制度の改革に一つの提言をしたい.FCは1次予防であるが,病気の治療の側面を多分に持っている.最近薬づけ医療などの世間の不評を避けるためにも,この方面に健康保険の適応を拡大し,健全な医療を確立することが賢明な策であると考える.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.