発言あり
老人クラブ
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pp.549-551
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205670
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老後の生活と地域づくり
毎年秋になると,チューリップやムスカリの球根を紙袋いっぱいにつめて,Nさんが訪れる.Nさんは77歳で,某老人クラブ(会員約150人)の会長さんである.会長をつとめて,かれこれ10年になるだろうか.毎年のクラブの事業計画には,旅行会や見学会のほかに,季節に合わせて「老人のための健康講話」や「老人体操」などを取り入れ,その行事は会員に期待されている.また,からだを動かせる人は,町内の花壇づくりを引き受け,この町を訪れる人人の心をなごませている.何よりも心なごむのは,当のご老人たちであるようにも思われる.毎年届けられる球根は,この花壇から取れたもののおすそわけである.
人生で最も自由な時間に恵まれた老後を過ごすうえで,日々の生活に張りがあるかないかは,重大な意味を持ってくる.
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