特集 病院経営における多角化戦略
今後の病院経営は専門化か多角化か
槙 孝悦
1
1(株)槇コンサルタントオフィス
pp.695-699
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902172
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危機感をベースに
病院経営は専門化か多角化かというテーマを目にした際,おそらくこれを「生き残るために専門化にいくべきか多角化にいくべきかの選択肢」が存在すると捉えられる方が多いのではないだろうか.
病院経営環境の変化が様々な形容詞を伴って表現され始めて久しいが,既に実態として専門化している病院もあり,同様に多角化している病院もある.しかし,現実的な事例としてみられるこれらの形態も,個々の病院において,従来提供していたサービス内容が,市場環境の変化を呼び水として機能的に複合化あるいは特化していったものであり,経営管理の発展形態として規模的に拡大・縮小が選択されたケースは,筆者の知る限りごく少数の事例においてしかみることができない.
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