特集 病院経営における多角化戦略
企業経営からみた病院事業
麻生 泰
1
1麻生セメント株式会社
pp.714-718
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902178
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はじめに
筆者は飯塚病院の経営主体である麻生セメント株式会社を中心とする麻生グループの経営者として,病院の他にセメント関連事業,スーパーマーケットチェーン,専門学校(医療福祉,ビジネス,デザインなど),不動産開発業などの事業を営んでいます.
飯塚病院は1911年(明治43年)に筆者の曾祖父麻生太吉が当時の筑豊炭田で大きな富を築き始めたとき,地元のためによき病院をと「広く郡民のために良医を招き,治療投薬の万全をはからんとする」という理念のもと,120床ほどの病院を開設したのが始まりです.その後,病院の機能は徐々に充実を重ねてきたのですが,飯塚病院にとっての大きな転機は1980年に福岡県からの要請に応える形で救命救急センターを併設したことでした.これにより,新棟が完成し,24時間体制になったことでレベルアップと活性化が進みました.
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