連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第31回
富山赤十字病院
高橋 正泰
1
1(株)日本設計
pp.458-463
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902113
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沿革
富山赤十字病院が,全国に92ある赤十字病院のなかで,5番目に富山支部病院として開設されたのは1907年(明治40)のことである.その後,富山陸軍病院赤十字病院の時代を経て,1943年に富山赤十字病院となり現在に至っている.建物自体は1945年の空襲で焼失し1947年に再建され,その後1955年から1965年ころまでに整備されている.しかし,終戦直後から築40年が経過したものをはじめとして現在の医療に対応できなくなったことから1988年,改築に向けて「富山赤十字病院改築検討委員会」が設置され,1989年に富山赤十字病院基本構想が発表された.これを受け,1991年設計競技により設計者が選定され1992年から設計,1994年に建設工事が始まり1996年5月に竣工の後,8月に開院を迎えた.一方,今回一緒に移転・新築された富山赤十字看護専門学校の歴史は1895年(明治28)までさかのぼる.当初は「日本赤十字社準備看護婦養成所」として発足した.1945年に戦災で病院と同様に焼失し,1968年に現在の看護学校として再建されている.
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