特集 待ち時間解消はどこまでできるか
待たせない手立てと患者の評判
オーダリングシステム—その導入はトータルでどれくらいの時間を効率的に短縮できたか
松波 英一
1
,
後藤 誠一
2
1蘇西厚生会松波総合病院
2蘇西厚生会松波総合病院システム開発部
pp.754-755
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901885
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当院は,1988年に従来の病院の隣接地に437床の総合病院(診療科18)を増設新築した.旧病院は150床の老人保健施設と,19床の付属診療所に転換されたので計606床,従業員650人の規模であり,臨床研修指定病院である.
旧病院では既に1981年より医事,会計のみのシステム化がなされていたが,新病院建設のコンセプトは,インテリジェントホスピタル化を最重点課題とした.しかし当時はまだ珍しく,まともに稼働している病院はほとんどなかったがあえてリスクに挑戦し,トータルオーダリングシステムを構築した.これにより患者を診察した医師自身や看護婦が,自分のID番号で自分の責任において端末に入力し,伝票レスが図られ,それにより得られた時間を患者サービスに充てることを徹底的に図った.結果として情報伝達の正確さと迅速化,薬剤管理の徹底,ドラッグインフォーメーション,処方オーダーの迅速化,医事レセプト,会計業務のリアルタイム化処理などにより患者さんの待ち時間は見事に短縮された.
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