特集 大学病院と関連病院との関係を問う
臨床研修制度の改善—特に大学病院と関連病院との連携について
吉田 修
1
1京都大学医学部附属病院
pp.132-134
発行日 1996年2月1日
Published Date 1996/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901721
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はじめに
厚生省の[医療関係者審議会臨床研修部会臨床研修小委員会]は,「卒後臨床研修制度改善に関する現時点での考え方—今後の検討に向けて—」を発表した(1995年11月).それに先立ち,文部省の[大学附属病院における卒後研修の在り方に関する調査研究会]は「中間まとめ」を出した.ともに,現在の卒後臨床研修をよりよいものにするための意見であるが,新聞などは厚生省と文部省とが正面から対立しているように報じた.
この重要な問題がこのように報じられることはまことに遺憾であり,真意が理解されていない点もあるようである.がしかし,もしこのような対立が存在するとすれば真摯なそして熱心な多くの議論が不毛に終わることになりかねない.今後充分に時間をかけて慎重な議論を重ねなければならないが,両者の協力体制の確立が何よりもたいせつであることをまず強調しておきたい.
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