特集 新しい入院療養環境
事例紹介—新しい療養環境
2)老人保健施設
家庭復帰への3か月入所
漆山 和夫
1,2
1栃木県県南総合病院
2あそヘルホス施設
pp.947-948
発行日 1995年10月1日
Published Date 1995/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901623
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併設の経緯
母体となる栃木県・県南総合病院は,田沼町(人口約3万1千)と,葛生町(人口約1万)の二町より成る一部事務組合組織として,1974年,ベッド数200で両毛地区唯一の自治体病院として発足した.開設以来,地域中核病院として包括医療の推進に取り組んできた.
昭和60年代から進展し続ける高齢化,核家族化は当地方においても例外ではなく,さらに脳卒中多発県として全国ワースト1位を占める疾病構造の地域特性とも相まって,その後遺による心・身機能障害が残存する高齢者の長期に互る入院患者も増加の傾向にあった.また介護家族の手薄さから,退院後の合併症,既存障害の増悪などにより,入退院を反復するケースも少なくなく,院内ベッドは老人によって占有される比率を増す結果へ連がり,福祉面も含めて対応に迫られていた.
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