特集 インフォームド・コンセント—語る時代から行う時代へ
看護におけるインフォームド・コンセント—筋ジストロフイー患者への看護を通して
渋谷 優子
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
pp.904-909
発行日 1994年10月1日
Published Date 1994/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901343
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インフォームド・コンセントに関わる医療者側の姿勢
最近,患者・家族のインフォームド・コンセント(以下ICと略す)に対する意識が高まるなかで,抗がん剤(治験)の問題が報じられた.治験を行うのに対し,IC (十分な説明と同意)がなかったとして,損害賠償を求める訴えを起こした.結局文書によるICの義務づけや治験の前に提出されるプロトコールの審査およびプロトコール通りの治験が行われているかの審査態勢も問題であることが指摘された.
このような治験問題が明るみに出て痛感するのは治験に対する医療側の姿勢が20数年前とほとんど変化していないことである.
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