国際化と病院 私たちの病院での取り組み
アフリカ医療視察を終えて—アフリカへの医療援助を模索する時計台病院
大島 峻
1
1医療法入財団敬和会時計台病院
pp.282-284
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901193
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はじめに
わが国が貿易立国として高い経済成長を遂げ,奇跡と言われた戦後復興が行われると同時に,わが国の国際化時代も到来したと言えるだろう.過剰な貿易黒字に対する国際的な批判や円高を背景として,企業の国外進出や対外的な国際援助も多くなってきた.民間人の海外旅行はもちろん,過剰とも言えるほどの海外情報もあって,知らず知らずの間に国際化社会を受け入れる土壌が出来上がっている.
一方医療サイドではこれまで以上に容易になった海外留学や研修,国際学会の参加などで,医師ばかりではなく医療職全体が世界の動きに敏感になり,社会の動きを世界の動きから理解できるようになってきている.従来,病院は国際化とあまり関係がないと思われていたが,今や自然の成りゆきとして病院も国際化の渦中からは逃れられなくなっている.
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