厚生行政を読む
救急救命士法(上)
厚生行政研究会
pp.521-523
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900944
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「救急救命士法」が成立した.保健医療分野でひとつの法律が新たに生まれる過程を見る機会などそうたびたびあるものではない.法律の「改正」はしばしばであるが,改正部分のみに心が奪われて,法律全体を吟味することはあまりない.救急救命士法は身分法のひとつだが,本則54条,附則6条のコンパクトな法律である.法律の読み方や,1行1行に込められた役人たちの葛藤の痕跡等を勉強するにはいい題材かもしれない.今回は,そういう観点から逐条解釈を試みることとする.なお,この法律は,病院または診療所に搬送されるまでの間における重度傷病者に対する適切な救急救命処置の確保を図るための職種として新たに救急救命士の資格を定めたものである.
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