新しい医療と厚生行政
医療における「民活」(上)
厚生行政研究会
pp.414-415
発行日 1986年5月1日
Published Date 1986/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208829
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現在の流行の一つに「民活」がある.バスに乗り遅れまいとの習性からか,医療の世界でも「民活」がささやかれている.しかし,医療における「民活」とはいったい何なのか.ダム建設や道路建設のような公共事業とは違い,もともと医療においては民間医療機関が一つの大きな柱として日本の医療を支えてきていたのではなかったか.そうすると,「民活」とは,例えば国立病院の民営化とか,単に国が金のない分を民間に肩代わりさせようとしているだけなのではないのか.このように,「民活」とは,特に医療においては言葉だけが一人歩きをしているとの感が深く,その内容について共通の認識が形成されるに至っていない.そこで,今回は「医療における民活」を様々な側面からとらえ,その実態を明らかにしてみたい.
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