特集 病院医療の質の改善
医療の質の評価をめぐって
伊賀 六一
1
Rokuichi IGA
1
1東京都済生会中央病院
pp.458-462
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900932
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はじめに
「医療の質」を問う場合,医療に従事しているものの立場に相違はあっても,現代の医療が問われている「良い医療とは何か」という基本的な問題点についての認識が必要であろう.臨床体系に関して言えば,高度に専門分化する医療を人のクオリティ・オブ・ライフの観点に立って具現する臨床の価値観,すなわち臨床の質の問題である.
その意味で臨床の質の基本として「臨床の場における倫理性の確保」「臨床の質の専門性と総合性,安全性,効率性の追求」「院内外,あるいは患者との連携の在り方」「質の向上を図る臨床と直結した研修・研究の在り方」などが重要な課題と考える.
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