主張
看護の必要性とは
N
pp.379
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900632
- 有料閲覧
- 文献概要
看護婦不足の声が大きい.地域医療計画の影響で,いわゆる病院の駆け込み増床のためとも分析されているが,そればかりではなさそうである.昨年5月公表された厚生省の看護職員需給見通しについても様々な分析がされているが,年間の必要看護職員数にして,平成元年度で7万人の新規参入があっても,4万7千人5.4%の不足が全国レベルでの需給見通しである.地域による差も大きいが,平成6年までは,看護職員の需給のバランスがとれないということでは,わが国病院医療の基本がゆるがされるといえる.
この需給計画では,現在の病院病床数当たりの看護職員は,昭和64年度の34.3人から平成6年度には40.9人まで高めると計算されている.果たしてこの人数は,急速に増大する病院の看護の必要性に対応できるかということを考えてみたい.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.