時評
ある医学生の悩み
箕輪 良行
1
Yoshiyuki MINOWA
1
1自治医科大学附属大宮医療センター総合診療部
pp.273
発行日 1990年3月1日
Published Date 1990/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900606
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昨秋の話だが,入学して4年目,臨床の実習をはじめた後輩のO君が,突然電話をかけてきた.会って相談したいので時間を作って欲しいというのだ.卒後の研修病院や診療科の選択についてならば早すぎるし,留年や退学の相談としても時期が合わない.痴話喧嘩の相談をほとんど見知らぬ先輩にするものもおるまい.全く心当たりがないまま,ともかく会おうということになった.
O君はすぐれて真面目な医学生であった.ひと言ひと言かみしめるように話してくれた.
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