退院計画 病院に求められる新しい機能・5
退院援助からケースマネージメントへの展開
中村 雪江
1,2
1退院計画研究会
2社会福祉法人恩賜財団東京都同胞援護会昭島病院
pp.1115-1119
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900531
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はじめに
地域病院では,退院後も継続して受診するケースが多く,入退院をくり返すケースも少なくない.近年は,高齢化が進むにつれ,退院後も濃厚な医療や介護を必要とする患者が自宅に退院する例が増加している.こうしたケースに対しては,退院時に援助を行うだけでは十分でなく,その後も継続的に症状や家族の生活状態の変化をアセスメントし,適切な医療や福祉のサービスに早期につなげていくケースマネージメントの機能が求められる.
こうしたケースマネージメントは,近年,地域ケアに必須の機能としてその重要性が強調されるようになり,厚生省が1990年に発表した「高齢者保健福祉推進10か年計画(ゴールドプラン)」でも,ケースマネージメントを中心的に担当する機能としては,「存宅介護支援センター」を2000年までに全国に1万か所整備する計画をうち出している.
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