特集 病院の医療費体系をどうする
長期療養の医療費—老人専門病院の立場から
柴田 高志
1
,
大熊 正喜
1
1柴田病院
pp.767-771
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900451
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介護力強化病院での定額制の採用
平成2年4月に行われた診療報酬改定で初めて登場した介護力強化病院(特例許可老人病院入院医療管理料承認病院)において医療費の定額制が取り入れられ,平成4年12月末には436病院がこの定額制を選択している.これは全国の老人病床18万床の3分の1に相当する約6万床を占めている.
この定額制は,特例許可老人病院入院医療管理料という名目で,介護職員を一般の特例許可老人病院の入院患者8人に対し1名(8:1)という最低基準より厚く配置した場合に,投薬・注射・検査と入院料のうちの看護料の部分を合わせた点数として1人1日最高で698点(4:1の場合)が算定できるというものだ.看護介護というマンパワーに対する診療報酬と投薬・注射・検査というほぼモノを中心とした外部費用とをひとまとめにマルメてしまったことがポイントだ.
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