特別記事
東山四画面思考経営—「ありたい姿」を実現する全員主役の組織づくり
小川 聡子
1
1医療法人社団東山会 調布東山病院
pp.605-614
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211723
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■はじめに
2009年に私が理事長を継承したとき,組織には世代交代の嵐が吹き荒れていた.創業期はトップのカリスマで引っ張られ,医療機関によくある「管理型」の組織だった.「自分で考え自分で行動する」人は少なく,不満と不安が満ちた組織だった.当法人の理念の一つの「職員が誇りをもって仕事をしている」ためには,「自分で考え自分で行動する」職員であふれ,全員主役の組織になることだと,当時の私は考えた.
「自分で考え自分で行動する」職員であふれさせるためには,具体的にどうしたらそうなるか.この答えにたどり着くのに,さらに長く険しい道のりがあった.
一つ:職員が自分の中に強烈に「こうありたい・こうなりたい」という心の炎をもっていること.その目的・目標は,組織の方針と一致し,「顧客」のためであること.
一つ:その炎を燃やすための安心・安全な「場」があること
一つ:その炎を燃やすために必要な情報が組織内で常にフラットに共有されていること
これが答えではないかと,今は考えている.
「自分で考え自分で行動する」組織集団になるために,模索を繰り返すなかで出会ったのが,近藤修司先生(四画面思考研究所代表/北陸先端科学技術大学院大学元教授)開発の「四画面思考法」だった.
〔自分で考え 行動する人 あふれさす〕注1.
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