特集 どうなる,どうする病院の外来
病院の外来の在り方
機能分化の中での病院・外来分離—川崎幸クリニックの軌跡
杉山 孝博
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1社会医療法人財団石心会川崎幸クリニック
キーワード:
病院・外来分離
,
電子カルテシステム
,
外来分離のメリット・デメリット
Keyword:
病院・外来分離
,
電子カルテシステム
,
外来分離のメリット・デメリット
pp.515-518
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211701
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■はじめに
1998年9月に神奈川県川崎市幸区にある中核の救急病院である川崎幸病院(許可病床数203床,当時)から外来部門を分離・独立させて,川崎幸クリニックが設立された.それにより,川崎幸病院は,外来部門としては救急外来と血液透析外来のみをもつ,入院機能に特化した急性期病院に生まれ変わった.
外来分離のケースとしては医療法人鉄蕉会亀田クリニックに次ぐ先行事例であったため注目され(本誌1999年1月号でも「動き出した街の中の外来専門クリニック」として紹介された1)),全国から見学も相次いだ(延べ124件).2005年までに外来分離した病院はかなりの数に上った.
本稿では設立24年目を迎えた川崎幸クリニックの経験を通して「病院外来分離の軌跡」を辿ってみたい.
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