特別記事
Power BIを用いた病床機能報告データの可視化—地域医療構想の議論活性化を目的として(前編)
今村 英香
1
1産業医科大学医学部公衆衛生学教室
pp.154-161
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211366
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■はじめに
DPC公開データ,病床機能報告など,地域医療の在り方やそれを踏まえた上で自院の機能を考えるための有用なデータが数多く公開されている.しかしながら,これらのデータは大規模化しており,迅速な集計およびグラフなどを用いた可視化が,ExcelⓇやAccessⓇでは難しくなっている.他方で,QlikViewⓇやTableauⓇなどの有料のソフトは価格が高く,個人ユーザーがそれらを購入して分析に活用することも容易ではない.
そこで本稿では,無料の範囲内でこれらのデータを容易に可視化できるBI(Business Intelligence)ツールであるMicrosoft Power BIⓇ 1)(ここではPower BI Desktopを指す)の紹介を,実際に病床機能報告のデータを用いた分析例を示しながら行う.具体的には,二次医療圏における各病院の「入院経路・退院経路別患者割合」のグラフ化,そして病床機能区分ごとの各病院の「病床利用率・平均在院日数」のグラフ化の実際を例示する.
今回はデータの取り込みまでを解説する.
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