特別記事
医師事務作業補助者のこれから—臨床支援士としての発展を目指して
矢口 智子
1
1医療法人社団浅野川 金沢脳神経外科病院
pp.775-779
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211282
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■はじめに:医師事務作業補助者の誕生
医師事務作業補助業務は,平成12(2000)年頃より,勤務医の負担軽減を図ることを目的に日本各地の病院で自主的な「医師の事務作業の負担軽減」の取り組みとして始まった(米国や英国では,その数十年前からメディカルアシスタントやメディカルセクレタリーが同様の業務を行っていた).まずは,医師が最も負担に感じていた「診断書等の代行作成」などの事務作業補助業務が普及した.その後,2008年度診療報酬改定において,勤務医の負担軽減を目的に「医師事務作業補助体制加算」(以下,加算)が創設されたことにより,全国へ急速に医師事務作業補助者の配置が拡大していった.診断書や診療記録の代行入力,データ登録などが主な業務とされた.
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