特集 病院は2035年の夢を見るか
生涯現役社会の構築に向けたテクノロジーや経済社会と医療の共闘
富原 早夏
1
1経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課
pp.30-35
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210622
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●“人生100年時代”には,高齢者が緩やかに社会活動や経済活動に関わり続ける「生涯現役社会」という新たな経済社会システムへの転換が必要である.また,急激な少子高齢化に伴い疾患が生活とより密接になる中で,従来とは異なる対応が求められる.
●医療・介護の専門職が,経済社会のさまざまな主体(職場やコミュニティ,周辺産業)と連携し,ITなどの新たな技術を活用することにより,医療・介護の実力そのものを最大限引き出すことができる最適なパスにのせることができるのではないか.
●グローバルに見ても,治療と予防,健康管理・維持が一体不可分となり,医薬品・医療機器とその他IT・生活産業などの異分野融合も進展している.
●経済産業省では,100年を生ききるために,より早く適切なタイミングで健康や医療に投資する職場環境づくり(健康経営)を提唱する.健康経営やデータヘルスの議論を背景に,事業主や保険者を中心に予防・健康管理への投資に向けた注目が拡大している.また,今後増加する生活習慣関連疾患の重症化予防に向けて行動変容を促すIoTツールの開発支援などを実施している.
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