連載 ケースレポート
地域医療構想と民間病院・14
公益財団法人脳血管研究所 美原記念病院—脳神経疾患の専門病院としてのモデル事例
松田 晋哉
1
1産業医科大学公衆衛生学教室
pp.308-314
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210461
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■病院の概要1)
美原記念病院は群馬県伊勢崎市にある脳血管障害・神経疾患を専門とする病床数189床のケアミックス病院である.診療科目は神経内科,脳神経外科,整形外科,リハビリテーション科,内科,外科,放射線科,循環器科である.病棟構成は一般病棟45床(DPC対象病棟),障害者施設等一般病棟45床,回復期リハビリテーション病棟99床(2病棟)となっている.神経科領域の専門病院として日本神経学会や日本脳卒中学会,日本脳神経血管内治療学会などの認定医研修教育機関であり,また美原盤院長の母校である慶應義塾大学の専門医研修教育機関にも指定されている.さらに関連施設として介護老人保健施設,訪問看護ステーション,地域包括支援センター,居宅介護支援事業所も有しており,脳神経領域において急性期から介護・福祉までカバーする総合的なサービスを提供している.
図1は厚生労働省が公開している平成26(2014)年度のDPC病院の実績を見たものであるが,美原記念病院は伊勢崎医療圏における脳血管障害領域の重要な救急病院となっている.また,図2に示したように,DPC病院の中では救急医療係数,複雑性係数,効率性係数が常に全国平均を大きく上回る,脳神経領域における高機能病院でもある.
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