連載 アーキテクチャー×マネジメント・26
社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院
石橋 達勇
1
1北海学園大学工学部建築学科
pp.90-95
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210414
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■医療機能の概要
函館五稜郭病院(以下,五稜郭病院)は,北海道函館市の五稜郭の南側に位置する一般病床480床を有する急性期病院である(図1).2016年4月現在,医師104人,看護職586人を含めて1,004人のスタッフにより運営されている.戦後間もない1950年に内科・放射線科の病院として開院して以降,現在に至るまでに道南地域における医療を担う病院として,各種医療サービスの提供を行っている.
五稜郭病院の診療圏は,函館市を中心とする2市7町で構成されている南渡島2次医療圏と南檜山2次医療圏,北渡島檜山2次医療圏を合わせた3次医療圏の道南医療圏約46万人1)である.この背景として,同病院が位置する南渡島2次医療圏において民間病院,医師や看護師などの医療資源は全国,全道レベルである一方で,南檜山2次医療圏と北渡島檜山2次医療圏は自治体病院が主体で医師や看護師数も十分ではないために,医療圏の患者の2〜3割が函館市で受診している状況がある.
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